チャーリー・パーカーの録音の中でも比較的音の良いVerveレーベルに残された、バップ創始の盟友ディジー・ガレスピーとの双頭クインテットの録音である。
ピアノがバド・パウエルだったりするとビバップ・オールスターズなのだが、このクインテットのピアノはあのセロニアス・モンクである。「バップの高僧」(僧とはモンクから来ているのだろう)などといわれるのは、バップ誕生前夜「ミントンズ」というジャズ・クラブにて試行錯誤を繰り返してきた一人だからだろうが、モンクのピアノは、彼の後輩でビバップ・ピアノの開祖となったバド・パウエルに比べると、正統派ビバッパーとは言い難い。同様にジャズ史上最高のテクニシャンであるドラマーのバディ・リッチも、典型的バップ・ドラムではない。逆に言うと、やや異質な2人の参加で演奏にスリルが生まれている。これもまたジャズの醍醐味。ジャケットはパーカーとディジーが顔を寄せ合ったトリミングだが、実はこの写真、右奥に若きジョン・コルトレーンが写っているのだ。(高木宏真)

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本作は、ビ・バップの2大巨匠チャーリー・パーカーとディジー・ガレスピーが激しいバトルを繰り広げる歴史的名盤。「リープ・フロッグ」で聴けるワザの応酬は圧巻。孤高の天才スタイリスト、セロニアス・モンクが参加し、両者を鼓舞する個性的なバッキングをみせる作品。 (C)RS

Although they had played together in various groups since their first meeting in 1939 (including the orchestra of Earl Hines, which unfortunately wasn’t recorded at that time due to a recording ban), the partnership between Bird and Diz really took off in 1945.

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